小粒ままさんのレポートです。
6月10日、子犬を引き出すためにセンターを訪れました。
自身二度目の訪問です。
見学希望の友人二名と一緒に向かいました。
田舎にあるからかセンターの周辺は緑が多く、のどかな空気に包まれています。
キレイな建物に手入れの行き届いた植木や芝生。
まるでどこかの公民館か保養所に来たよう…。
ただ一つ違うのは、奥の方から犬の激しい鳴き声が聞こえてくることでした。
まず子犬舎を見学して、引き出し作業を終えた後で抑留棟へ。
センターレポートを何度となく拝見し、センター内のことを分かったつもりでいても、実際に現地を訪れると独特の雰囲気に心が痛くなります。
におい、鳴き声、犬たちの視線。大きな犬、小ぶりなコ、子犬、老犬、負傷犬。。。
優しい瞳で笑いかけてくれたコ。
飼い主はこの笑顔を一生守ってあげようと思わなかったのでしょうか。
この犬たちがここに居る理由は何なのか、誰か納得のいく理由を教えて下さい。
そういえば、近所にも『手を噛んだから』という理由で愛犬を捨てたいと嘆いていた人がいたっけ…。
そんなことを思い出し暗い気持ちになりましたが、そんな中でも職員さんが懸命に犬たちのお世話をされている姿に逆に励まされる思いでした。
犬たちが抑留されている場所の奥には、言うまでもなく、殺処分機、焼却施設があり、そして今は骨だけになってしまった罪のない犬たちがいます…。
その入口に立つだけで、ここで行われていること一つ一つが生々しく目に浮かびました。
これら施設の全てが必要でなくなる日がいつか来ることを、切に願います。
帰り際、軽トラックで猫を持ち込んだオジサンに捨てる場所がどこか聞かれました。
どこにでも居そうな普通のオジサンだったことが残念でなりません。
オジサンの明るい声から少しの罪悪感も感じ取れなかったことが悔しくてなりませんでした。
この日は7頭の犬を引き出しました。
どのコにも、飛びっきりの幸せが見つかりますように。
そして今まだセンターに居るコたちにも、1頭でも多くのコに幸せな未来が与えられますように。
私も、自分なりに出来ることを頑張ろうと思います。